990108-2 「名残深い田舎風景を描写─下山村羽布在住 中村広子さん─」

 東加茂郡下山村大字羽布字大石に住む、イラストレーター(挿絵画家)の中村広子さんが村内の寺社をめぐって、寺のある田舎風景を描き、それをもとに寺社巡りカレンダーを作った。
 

 自分の描きたい風景が身近にある土地を探していた中村さんは九七年三月、下山村を紹介され、生まれ故郷の岡崎市から移り住んだ。
 

 中村さんは「おだやかな風情が残る下山にずっと住んでいたい」と言うほど、下山暮らしを楽しんでいる。
 

 そんな中村さんにカレンダー作りのきっかけや下山での暮らしぶりなどを伺った。(藤原久道)
 

 藤原 カレンダー製作のきっかけは。
 中村 お世話になった方への挨拶のつもりで、数年前に製作を始めました。一年間無事に仕事が出来ました、という報告も兼ねています。
 昨年は親しい人を亡くし、ゆとりがなかったので辞めようかとも思ったのですが、「楽しみにしています」という声を励みに、今回も作ることにしました。
 

 藤原 どのような種類のイラストを描いていますか。
 中村 田舎の暮らしに密着したものにこだわってイラスト(挿絵)を描いています。例えば、名木だったり、古い屋敷だったり、いろいろです。
 身の回りにあって、みんなが大事にして来たものは素晴らしいと思います。残念なことですが、そうした趣のある風景がだんだん減っており、今のうちに記録におさめる必要があると思います。
 長野県三郷村で、亡くなった人の似顔絵を版画にし、お寺に飾っている住職さんに出会いました。どれも表情がいきいきとしていました。地域の人たちをよく知り、好きだからこそ描ける版画でした。
 影響を受けました。そうした絵を描いてみたいと思っています。
 

 藤原 下山暮らしはいかがですか。
 中村 ちょっとぐらい昔の風習が残っていた方が住みやすいと思います。集落の草刈りにも参加します。皆さん、とても優しく接してくれます。
購入はどこで。
 下山村では▼香恋の館、▼三河湖観光センター、▼野原川観光センター、▼下山村観光案内所、▼壱利岐で、足助町では▼マンリン書店で、一部七〇〇円で販売しています。

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