
今年四月の豊田市議選で、同市最大の保見団地推薦で初当選した自民系無所属・松井正衛議員(53)=同市保見ヶ丘五=が、来る六月十四、十五、十六日の市議会一般質問に立ち、同住宅団地の「住環境悪化」の問題点を総括的に提起し、市側に問題解決への協力を求める。
松井議員は、同住宅団地の四つの自治区の一つ「公団保見ヶ丘」の区長を長年勤め、保見地区コミュニティ会議会長のポストにもあった人。四自治区が巨大住宅団地の住環境改善を目的に設立した「保見ヶ丘を明るくする会」の現役の会長で、同会から擁立されて市会議員になった。
保見団地の人口は約一万一千人で、うち外国人は日系ブラジル人を中心に約三千人。過去の在日韓国人差別問題などの影響で、全国の市町村が地域別の「外国人登録者数は把握しない習慣」であるため、同団地の全体人口は正確にはわからない。それが、外国人居住者の多い住宅団地の「自治」をむつかしくしている。
現在、保見団地内の自治区=行政区は、次の四つ。
1)県営保見(1350戸)
=賃貸25棟。
2)公団保見ヶ丘(800戸)
=賃貸12棟・分譲8棟。
3)保見ヶ丘六区(828戸)
=賃貸7棟・分譲15棟。
4)保見緑苑(585戸)
=すべて一戸建て分譲。
上記のうち外国人が住んでいるのは、1)、2)、3)の賃貸棟(中高層)が中心。
十年ほど前から、公団(住宅都市整備公団)が地元自治区の意向を無視して「一戸一世帯」入居の原則をくずし、賃貸住宅を独身寮として企業に貸し始めた。それを人材派遣業者も使うようになった。
その頃から、自治区にも入居実態がわからなくなった。自治区加入者も減って来た。建設省の外郭団体である公団が、地域自治の基礎を崩したことになる。
もともと巨大住宅団地には、駐車場不足やゴミ、治安、教育などの問題が未解決のまま残されていたが、外国人の急増、特に公団賃貸住宅の企業貸し開始で、それが我慢の限界を超えて大きくなった。生活習慣の違いによる外国人とのトラブルも増え、保見団地を去る人も出てきた。
これらの問題解決のため平成九年、県・市・警察・公団で「保見団地住環境問題連絡協議会」が発足したが、県営住宅関連の改善のほかは、大きな成果がない。
自治区やボランティアが「夏まつり」や「日本語教室」の開催等で、「地域の国際交流」の成果を上げているが、地域には「問題の解決を自治区まかせにしているのは行政の責任回避」との不満が強い。松井正衛議員は「住民の自主努力には限界がある」との立場から質問すると思われる(新見幾男)